殿さまダイビング

月7日(月) 朝7時に、のろのろと目を覚ます。同室の4人は我々2人よりも1日早く、今日帰国するのである。お疲れ様でした。ここでみんなと別れを告げ、定刻通り来たパパラギダイバースの車に乗り、いざダイビングへ出発!この車は常連さんの女性客をもう一人拾うと、まずショップに向かった。申し込み書類は車中で書き終えていたので、あとは器材である。半そで半ズボンで股先まで袈裟懸けにファスナーのついたウェットスーツを借りた。これが実に着やすい。そして酔い止め薬を飲み、BCその他とウエイト6sを持って車に乗り込み、港へ向かった。

船は30人以上も乗れそうな屋根つきの大型のもので、なぜか土足禁止である。桟橋に置いてある大きなカゴにサンダルを放り込み、乗船した。船内には我々以外のショップからも、たくさんのダイバーが来ていた。船内にはトイレやシャワーも完備されている。船体中央にはタンクホルダーがあって、片側20本、合計40本分のタンクをセットできるようになっている。タンクに器材を装着したら、このホルダーに差し込んでおけば良いのだ。

今日の一本目は岬を回ったところのクレバスというポイント。ブルーホールと並ぶ、グアムを代表するポイントだ。クレバスとは岩の裂け目という意味で、その名の通り裂け目が深場へと続いている。ここは、時にはイソマグロやサメの泳ぐ姿が見られるポイントだそうだ。ニョーボ河野は、久しぶりのダイビングで、多少不安があるとのことだったので、目を離さないよう注意しよう。ついでに器材もすべてダンナ河野がセットして背負わせてやったので、まさに殿さま(お姫様?)ダイビング。今回はOLYMPUSのカメディアに、水中プロテクターをつけた物を持ってきたので、これで水中写真を撮ることにする。

あ、インストラクターのGo氏に続いて、いよいよエントリーだ!まずは船首から伸びるアンカーロープまで水面を泳いで・・・いるつもりなのだが、自分から見た船の位置がぜんぜん変わっていない。つまり、流れが速くて前に進まないのである。それで何とか力いっぱい漕いでロープまでたどりつき、耳抜きを確認、ロープをつたって海底へと降りて行った。


ンカー付近に降りると、おなじみのトゲチョウチョウウオと大量のアカモンガラの群れ、尾びれの形が特徴的だ。ロクセンスズメダイやナンヨウハギもいる。ただ、今日は海況があまり良くなくて、透明度は今ひとつなのが残念だ。それでも下のほうを見ると、ダイナミックな地形が広がっていて、吸い込まれそうで面白い。ニョーボ河野は、先ほどの不安はウソのようで、時折ダンナ河野からカメラを奪って写真を撮ったりして遊んでいる。最初のうちは真後ろを泳ぐものだから、時々フィン(足ひれ)で頭を蹴っ飛ばされている。流れは海中でもけっこうきつくて、その分エアーの消費も早いようだ。

ころが帰り道の楽なこと、水中に「ふわっ」と浮いているだけで、約1/3の時間で船に帰り着いた。船の付近にはナポレオンフィッシュがお迎え。船底をくぐり、船尾にある幅広のハシゴを登ればいとも簡単に船に上がれる。こりゃ楽だ。潜水時間は35分、最大水深19.6m、平均水深14.2m、水温は29℃だった。


のポイントへ向かう途中、船が停止してダイバーたちがぞろぞろと甲板や屋根に登りはじめた。何事かと見ていると、他にも何艘かの船がいて、海を指差して歓声をあげている。どうやらこれはイルカウォッチングの船らしい。しばらく根気良く見張っていたら2、3頭の小さなイルカが、水面に顔を出してまた潜っていくのが見えた。


本目のポイントはハップスリーフである。水深16m前後に大きな根があって、白い砂地がこれを取り巻いている。しばらく休憩をした後、エントリー。ここは流れもほとんどなく、魚も多い。魚たちは餌付けされているので、人を恐れることもなく、ゆうゆうと泳いでいる。根に沿ってゆっくり写真を撮りながら進むと。ハナビラウツボが穴から顔を出し、オジサン(ヒゲの生えた底物)が砂をほじくり、オニカサゴが岩に化けている。


さらに根に沿って進むと、ノコギリダイやヨスジフエダイ、ウケグチイットウダイなどが岩陰で群れを作っている。岩の上には綺麗な色彩のウミウシ(名前は忘れた)がおり、群れからはぐれたササムロがぽつんと泳いでいる。潜水時間は48分、最大水深17.3m、平均水深13.6m、水温は29℃だった。


に上がって器材を外し、海風に吹かれながらお弁当。海っていいな、とか言いながらのんびりと過ごす。帰り道、インストラクターのGo氏と世間話をし、ログブックにサインをもらった。ダンナ河野のログブックには、玄海だの川内だの宇部だの上関だの・・・以前仕事で潜っていた、フツーあまり人が潜らないような地名ばかりなので、同氏も珍しそうに見ていた。港へついて荷物を降ろし、ホテルまで送ってもらうと、何と空港に出発する直前の4人に偶然再会。ここで今度こそ皆とはお別れだ。
さて、我々2人は部屋へ戻るとまずシャワーを浴び、ダンナ河野はかつてそういう海の現場仕事をしていた悲しい習性で、器材の水洗いや片づけ、洗濯などをせっせと始めてしまう。リゾートなんだからもっとくつろいだら良いのに、と我ながら思う。ニョーボ河野はもちろん、とっとと夢の世界である。
 



 
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