特別企画! THE WAY TO DUBAI
ドバイへの道〜現地渡航編


9章 Burj Al Arab 〜アラブの塔(前編)

気快晴!ドバイの天気なんていつも晴れみたいなものですが、細かい砂塵が砂漠から運ばれてくるせいか、あるいは海岸付近の湿度の高さからか、全体にもやがかかったようになっていることが多いのです。しかし今日は絶好のバージュ・アル・アラブ日和(何だそれ?)。澄み切った空の下、意気揚々と7つ星ホテルへ向かいました。

海を渡って ◇

イルド・ワディ(ウォーターパーク)へ行く家族連れと相乗りでバギーに乗り、マディナ・ジュメイラ敷地内の小道を走ります。やがてバージュ・アル・アラブ(以下BAAと略します)へ渡る橋が見えてきました。頭をぶつけそうなほど低いこの橋の下を一旦くぐり抜けて回り込み、橋の手前にある検問所に出ました。ここには車止めバーの代わりに、大きなドラム缶をタテ半分に切ったような可動式の車止めが道路に埋め込まれています。車を一台通すごとにこの鉄製の車止めが地中から「くるっ」と回転して現れ、道路をふさぎます。これでは強行突破は到底できそうにありません、これが世界中のVIPが宿泊するセキュリティの一端なのでしょうか。


ワイルド・ワディへ行く家族連れはここでバギーを降り、我々はそのまま検問所を通ります。ジュメイラ印のバギーに乗ったチェックイン客の我々は、もちろん大きな顔でフリーパス。バギーは海の上のゆるやかにカーブした橋を走りながら、ゆっくりとBAAへと近づいていきます。BAAは正面から見ると面長の仮面ライダーみたいです。


ダンナ河野はバギーの助手席に乗せてもらい、次第に視界に入りきれなくなって行く巨大な建物を呆然と見つめています。ただのホテル建築物に、恋心にも似た気持ちを抱くようになったのはいつの頃からでしょうか。一番最初は、プランニングツアーで海外旅行パンフレットの整理をしていた時だったかと思います。数あるパンフレットの中で思わず「何これ!?どここれ?」と叫んでしまったのがBAAの空撮写真を表紙にしたドバイのパンフレットでした。ドバイという国すら知らなかった当時、「ここに行きたい」と言うと、ニョーボ河野が言下に「高いから無理!」と却下したのが昨日の事のように思い出されます。


高鳴る胸の鼓動を抑えつつ、「早く着きたい・・・けど、もっとゆっくり走って欲しい」という相反する気持ちで前方の写真を撮っているうちに、あっという間にエントランスに到着してしまいました。今回は懸賞旅行なのでダル・アル・マシャフの宿泊料が一泊分だけ無料になりましたが、バージュ・アル・アラブはもちろん自腹です。何しろわが家の一ヶ月分の家賃より高い一泊分、しっかり目に焼き付けておかなくては・・・。


◇ 異次元空間との遭遇 ◇

口付近は何かの改修工事をやっているらしく、スクリーンで覆われていました。ドバイ歴代首長の肖像画と、さわやかな表情のドア・ボーイたちに出迎えられ、回転ドアを通って中へ入ります。一歩中に入ると、驚くべき異次元空間が広がっていました。



マディナ・ジュメイラなどでかなり目を慣らして来たつもりでしたが、やはりここは別格。気の遠くなるような吹き抜け空間と、巨大な金色の柱の造形、波模様の一つ一つはすべてがスイートルームです。入ってすぐのところが下のロビー(Lower Lobby)で、ここにはタラコくちびるのようなソファがいくつも並んでいて、正面に石造りの噴水があります。噴水は上に行くに従って狭くなっていて、左右を金色のエスカレーターが囲んで三角形を作っており、三角形の頂点にはさらに星の形をした噴水があります。


床のじゅうたんや天井も極彩色で、不可思議な模様が描かれています。日本的な侘び、寂びの世界とは対極をなすようなアラビアの豪華絢爛。シンプルで優雅な外見からは想像もできない、賛否の分かれそうな原色の世界がそこに広がっていました。


まりにも有名になってしまったBAA、すでに高級ホテルというより観光名所という雰囲気です。日本でいえば東京タワーや金閣寺のようなものでしょうか、TシャツやGパンのようなラフな格好の人もいるし、ロビーでなら、田舎者まる出しで写真を撮りまくっていても誰も文句を言いません。そういえば金閣寺は池の上に浮かぶきんきらきん、BAAは海の上に浮かぶきんきらきん、何か共通点があるような気がしてきます。さすがにここまで来ると日本人は見当たりませんが、ダンナ河野以外にも写真やビデオを撮っているアジア系の集団がたくさんいます。


エントランス左奥のレセプションに案内され、手前にある少し小さめのタラコくちびるに座りました。まずはおしぼりとデーツ(なつめやし)のサービス。恐る恐る口に入れると、干し柿のような柔らかい甘さが広がります。受付その他の面倒なことはニョーボ河野にまかせ、再び席を離れてあちこちさまよっていましたが、クレジットカードの署名欄にサインをするために連れ戻されました。今回我々の宿泊する部屋はデラックス・スイートという部屋です。BAAはすべての部屋がスイートで、値段や標高の高い順に、25階のロイヤル・スイート、24階のプレジデンシャル・スイート、3ベッドルーム・スイート、2ベッドルーム・スイート、クラブ・スイート、パノラミック・スイート、そしてデラックス・スイートと続きます。


付が終わったので、コンシェルジュ嬢に案内されてエスカレーターに乗り、上のロビー(Upper Lobby)に登りました。エスカレーター外壁には大きな水槽が埋め込まれていて色とりどりのサンゴや海水魚が目を楽しませてくれます。そしてアル・カサルが地味に見えるほどの、黄金きんきらきんのエレベーターに乗って4階に登りました。4階というとBAAでは低層階だし、「大した高さではない」というイメージかもしれません。しかし一つの階が2層に分かれているため、4階といえども、下を見下ろすと落ちたら助からないくらいの高さがあります。



なお、BAAは真上から見ると三角形(というか扇形)をしていて、頂点が海を向いており、底辺(弧)の部分が陸地を向いています。エレベーターは海側にあるので、各階で降りると正面にレセプションと吹き抜け空間が広がり、陸地方向に向かって道がふた手に分かれています。右手がマディナ・ジュメイラ方向、左手がジュメイラビーチ・ホテル方向。青いじゅうたんの敷かれたそれぞれの通路沿いには、波の形に仕切られたスイートがずらっと並びます。すべての部屋が2階建てなので、非常に背の高い造りです。

一つ一つがスイートです 早くおいで〜 背が高いのだ

このレセプションで我々の部屋の専属バトラー(執事)や係の人たちと合流し、右手の道に進んで408号室へ案内されました。ダル・アル・マシャフの3倍近くある広々とした2階建ての部屋に通され、スーツケースを2階に運んでもらいます。BAAではチェックインは部屋の中で行います、さっそくバトラーが部屋の説明を始めました。

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