☆ ハイパー絶景ツアー in シンガポール ☆
SINGAPORE, OUR CITY IN A GARDEN

第10章 地上60階の茶芸ディナー

◇ シンガポール局中法度 ◇

ヨークホテルに戻ると、せっかくチケットがあるのでバーでウェルカムドリンクを飲み、部屋でしばらく横になりました。次の集合は、ロビーに18時です。現地ランドオペレーターのサザンクロスさんが大型のワンボックスカーを手配してくれたので、皆でわいわいと乗り込みます。運転席にはシートカバー代わりに、なぜかTシャツがかぶせてあり、よく見るとシンガポールにおける禁止事項や罰金の額が書かれています。


「ファインシティ」とも呼ばれるシンガポール、ファイン(fine)には素敵な・洗練された、という形容詞的な用法以外に、「罰金」という意味もあります。「公衆衛生ニ背クマジキ事」という、新撰組の局中法度みたいな法律が定められていて、違反者は直ちに切腹・・じゃなかった、かなり高額の罰金が科せられます。ゴミのポイ捨てや立小便、喫煙場所以外での喫煙のほか、トイレの流し忘れや水の浪費、ハトへの餌やり、チューインガムの持ち込みなども処罰の対象になります。
 

Tシャツには書いてませんでしたが注意が必要なのは、公の場所における夜10時半から朝7時までの飲酒禁止という法律です。これは2015年から施行された酒類規制法によるもので、外国人観光客にも適用されます。当然この時間帯はコンビニ等でのお酒の販売も禁止されますが、あくまでも「公の場所」ということですので、お店やホテルの部屋で飲む分にはおとがめなしです。

 ワン・ラッフルズ(旧OUBセンター)  

◇ シンガポールの最高峰 ◇

さて、やってきたのは市内南部ラッフルズ・プレイスに建つ、UOB(United Overseas Bank)プラザというところ。2棟から構成されていて、夕食会場の店が入っているのは高い方のプラザ1。地上高280mで66階建てという、文句なしにシンガポールで一番高いビルです。もっともシンガポールには「一番高いビル」が、このプラザ1を含め3つもあります。あとの2つはすぐ近くのリパブリックプラザと、まぎらわしい名前で隣に建っているOUB(Overseas Union Bank)センターです。ちなみにリパブリックプラザは黒川紀章氏、UOBプラザとOUBセンターはともに丹下健三氏の設計によるもの。そういえばOUBセンターは、何年か前にワン・ラッフルズという名前に変わったんだった。


どうして一番が3つもあるのかというと、シンガポールでは飛行機の航路との関係で、高層ビルの高さが約280mまでと制限されているからです。なお、プランニングツアーの地元、福岡市の中心部でも航空法による高さ制限があり、こちらは高さ76mまでだから、階数でいうと17階程度。街の規模に比較すると、かなりしょぼい景観です。でも空港が市内中心部からほど近い場所にあるというのは、いつも思うけどホントに便利。さて、夕食会場の四川豆花飯荘は、このプラザ1の60階にあります。まずはゲートを通ってエスカレーターで2階に上がり、行き先表示が2階と38階しかないエレベーターに乗ります。


◇ 四川豆花飯荘 ◇

一気に38階まで上ると、ここで高層階専用のエレベーターに乗り換えてお店のある60階に行きます。案内された店内は、明るく開放感のある雰囲気。比較的時間も早かったので、お客もまばらでした。360度の眺望を楽しめるこのレストランの窓側、しかもマリーナベイ側の円卓に座ると、さっそくティーマスターと呼ばれる中国系の青年がやってきて、見事な茶芸パフォーマンスを始めました。


以前テレビで見たそのままの、キレのあるカンフーのような動きです。まったくこぼすことなく(一滴くらい跳ねるけど)、次々とお茶が注がれていきます。お茶はあらかじめ湯飲みにジャスミンやナツメ、クコの実などの入った、八宝茶という健康養生茶です。しかしこのセーネン、これまでの人生を茶芸一筋に傾注してきたのでしょうか、とにかく英語がまったくしゃべれません。


みんなが彼の茶芸に感動して色々と質問をするのですが、全然言葉が理解できず、バツが悪そうにしています。とにもかくにも、まずはタイガービールで乾杯します。窓の外は、あのマリーナベイサンズやシンガポールフライヤーまでも眼下に見下ろす絶景で、ついついお行儀悪く席を離れて写真を撮りに行ったりします。


本日のメニューは、きゅうりやくらげなどのピリ辛前菜とフカヒレスープ、白身魚フライの黒酢ソースあえ、青菜のオイスターソース炒め、五目チャーハンなどなど。


それでもやはり四川料理、下写真中央の麻婆豆腐などは、思わず「げほっ!」と咳き込んでしまうほどの激辛です。美味しいけど、お腹がいっぱい近くの状態でむせると、何かの拍子に「人間マーライオン」になってしまう危険があるので、泣く泣く味見程度にとどめました。


さて、マンゴープリンのデザートが出る頃には、外も暗くなって来ました。マリーナベイの建物群も、次第に美しい夜景となりつつあります。


この後我々は皆とは別行動、船(リバークルーズ)から、そして空(シンガポールフライヤー)から、再びこの夜景を堪能してみよう。



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