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第12章 グランド パレス & ワット プラケオ(後編)

宮内の数ある宮殿の中でも代表的な建物が、このチャックリー・マハー・プラサート宮殿(チャックリー宮殿)です。ラーマ5世の命により1882年に完成した宮殿で、シンガポールの建築家ジョン・クラニッチが、設計・現場監督を担当しました。大理石を使用したヴィクトリア様式に加え、屋根や尖塔部分にはタイ様式が採り入れられ、それらが見事に融合した美しい宮殿です。現在はロイヤル・レセプション・ホールとして、国王が各国大使を接見したり、国賓を迎えた宴会が行われます。また、1階は武具・鉄砲博物館として一般公開されています。


Chakri Maha Prasat Throne Hall/Grand Palace, Bangkok

◇ 本堂に参拝 ◇

さて、いよいよワット・プラケオ(エメラルド仏寺院)の本堂に入ります。うす暗い堂内には釈迦の生涯の壁画が描かれ、参拝客がタイ特有の横座りをして本尊を拝んでいます。エメラルド仏は高い所に安置されていますが、人が多くて近くまで行けず、はっきりとはわかりません。緑色の翡翠で彫られた高さ66センチの仏像で、国王自らが衣替えの儀式を年に3回行うそうです。エメラルド仏の由来は諸説ありますが、「王宮のご案内」パンフレットによると、一度タイから隣国のラオスに渡り、226年間ラオスに留まりました。その後1778年にチャオプラヤー・チャックリー将軍(後のラーマ1世)がビエンチャンを占領した際に
タイヘ持ち帰り、1784年にこのワット・プラケオに安置されて今日に至っています。


暑いので早々に本堂を出ると、人が集まっていて、棒つきキャンデーみたいな物を金色の容器に突っ込んでいます。これは蓮(ハス)の花で、蓮は仏教では極楽の池に咲く「蓮華」といわれています。人々は清水に浸した蓮の花で頭に水を振りかけ、その花を手に持ってお祈りをしています。日本で神社に参拝する際に、手水で身を浄めるのと似ていますが、皆とても楽しそうで、お祈りというよりイベントという雰囲気。我々もさっそく真似をして、楽しく身を浄めました。蓮はお供え用にも使われていて、ろうそくや線香、お供え用に細かく加工された花とともに、綺麗に並べられていました。


ところで本堂の周りには、「貴重品に注意」とか「スリに注意」という看板のほかに、何か標語のようなものの書かれたパラソルが立っています。よく見ると「ブッダを買うのは止めよ」とか、「ブッダは装飾品ではない」などとあり、そういえば昨日バンコクに到着した際にも目にしました。これは「Knowing Buddha」という仏教の布教団体が、釈迦が悟りを開いて2600年目に始めた運動だそうです。海外では営利目的で仏像をモチーフにしたデザインや商品が販売されているため、これは「仏教への冒涜だ」ということで、仏像に対する接し方などをインターネットで紹介しています。日本だと仏像を「文化財」もしくは「美術品」的な扱いをすることが多いので、本来の「信仰の対象」として位置づけるタイの人々とは、かなり感覚が違うかもしれません。

Knowing Buddha(英語・タイ語ほか) 〕(新しいタブが開きます。)


◇ チャックリー宮殿 ◇

ワット・プラケオを後にして王宮へ向かいます。あちこち立入禁止となっているので、道に迷いながら歩いていると、冒頭で紹介したチャックリー宮殿の前に出ました。着剣したM16を持つ衛兵が階段前で警備しています。チャックリー宮殿に向かって左には、プラマハーモンティエンの建造物群があって、ここが王宮敷地内の中心部に当たりますが、不覚にも道に迷っているうちに通り過ぎてしまったようです。

チャックリー宮殿

チャックリー宮殿の右側には、一部工事中のドゥシット・マハー・プラーサート宮殿(ドゥシット宮殿)があります。ドゥシット宮殿は1785年に着工し、王宮で最初に建てられた宮殿です。4層の屋根を持つ十字型の建物で、1790年に火災で焼失したため再建されました。 内部には螺鈿細工で飾られた玉座や、それを覆う9層の白い傘、ラーマ1世が使用した寝台などが保管されています。戴冠式などの記念式典に使用され、国王や王族が亡くなった際には、荼毘に付す前の遺体安置所としても利用されます。

ドゥシット宮殿

王宮の敷地内にはいくつもの博物館がありますが、ニョーボ河野がしきりに「あち~!」と悲鳴を上げるし、時間もあまり無いので、博物館関係はすべてパス。近道をしてワット・ポーに近い出口へ向かうと、椅子に座って何かの補修作業をしているおばちゃんに、「そっちに行ってはいけんよ」と制止されました。しかし地元の人とおぼしきお客たちは、おばちゃんに止められることもなくさっさと歩いていきます。この先は、タイ国人限定の出入口になっているのでしょうか。しぶしぶ正門側に戻ってくると、ワット・プラケオ博物館の前庭に、大砲がずらりと並んでいます。これらはほとんどがイギリス製のカロネード砲で、後方のものは砲車に、前方のものは固定砲架に搭載されています。


カロネード砲は小型軽量・短射程ながら、大口径なのが特徴です。その利便性と圧倒的な破壊力により、18世紀から19世紀にかけて、世界各国の海軍でフリゲート艦や戦列艦に配備されていました。なお、右上写真のどこに飛んでいくか判らないような大砲は、「臼砲(Mortar)」といって、現代の迫撃砲のご先祖さまに当たります。持ち運びに便利で、特大口径の砲弾を発射できるため、攻城戦や要塞攻撃に使用されました。さて、王宮も一通り見て回ったので、お次は大寝釈迦仏の横たわるワット・ポーへ移動します。

Wat Phra Kaeo - Emerald Buddha Temple in Grand Palace, Bangkok, Thailand 〕(注:音声が出て動画が新しいタブで開きます。)



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