☆ ハイパー絶景ツアー in シンガポール ☆
SINGAPORE, OUR CITY IN A GARDEN

第6章 人間マーライオン

◇ シンガポールのBMW ◇

ガーデンズ・バイ・ザ・ベイからマーライオン公園までは、車で10分足らずの道のりでした。下の地図でいうと、右下に先ほどまでいたガーデンズ・バイ・ザ・ベイのベイサウス地区、中央部上寄りにマーライオン公園があって、その間の海岸沿いにマリーナベイサンズがあります。車といえば、シンガポールでは自動車の取得費用が非常に高額で、たとえばホンダのシビックぐらいの車が、日本円に換算すると一千万円くらいするそうです。ガイドのデイジーさんは、「だから、ワタシの交通手段は主にBMWですヨ!」とのこと。BMWぅ~!?


BMWとはつまりバスのB、MRT(地下鉄)のM、WALK(徒歩)のWの頭文字で、いわゆる後述の「人間マーライオン」と同様のシンガポール・ジョークというやつでした。シンガポールは国土面積が狭く、日本でいうと淡路島とか東京23区と同じくらいの面積しかありません。だからこのBMWを駆使すれば、たいていの場所へは15分~20分程度で行けてしまうそうな。
 
◇ 世界三大がっかり? ◇

さて、上半身がライオンで下半身が魚、口から水を吐くマーライオン像は、まさにシンガポールの象徴です。同時に、「世界三大がっかり」などという不名誉な称号でも知られています。残り2つの「がっかり」は、一般的にブリュッセル(ベルギー)の小便小僧や、コペンハーゲン(デンマーク)の人魚姫を挙げる場合が多いようですが、ライン川(ドイツ)のローレライや、シドニー(オーストラリア)のオペラハウスなどを入れることもあります。さて、初めて生で見るマーライオンですが、本当にがっかりなのでしょうか?

コペンハーゲンの人魚姫 シドニーのオペラハウス

身長約2m、小さな池の中でちょろちょろと水を吐き出すその姿は、なるほどこりゃあ確かにがっかりだ。・・と思ったら、これは本家マーライオンの手前にある、ミニマーライオンと呼ばれるもの。かつて本家マーライオンが海を正面にして立っていて、観光客からは背中しか見えなかった頃に代役として作られたそうです。代役とはいえ、本家と同じシンガポール彫刻家、リム・ナン・セン氏が制作したもので、なかなか渋い面構えをしています。
 

ミニマーライオンを通り過ぎて海側に降りて行くと、たくさんの観光客に囲まれて、あった!ありました。高層ビル群を背中に従えて、身長8.6mの本家マーライオンが勢いよく海水を噴出しています。対岸のマリーナベイサンズやシンガポールフライヤーを借景にしており、絶好の写真スポットになっています。



かつて「がっかり」と呼ばれたころは、マーライオンをさえぎるような位置に陸橋が造られたために、背中側からしか見ることが出来ず、おまけに設備の不具合で水が出なかったりと、さんざんな状況だったそうです。その後、アジア通貨危機の時代に、風水の関係もあってミニマーライオンとともに、現在の「マーライオン・ピア」と呼ばれる、陸橋外側の位置に移設されたのでした。

「がっかり」だった頃 現在の「本家」マーライオン

その結果、写真もいろいろなアングルから自由に撮れるようになり、現在はシンガポールを代表する観光スポットになっています。マーライオンの周りは外国人観光客や、修学旅行風の学生たちであふれていました。我々もみんなで集まって、わいわいと記念写真などを撮っていたら、前方からレトロな雰囲気の木製クルーズ船がやってきました。
 
お約束ショット リバークルーズ・ボート

これは大人25ドル、子供15ドルの「シンガポール・リバークルーズ」の船です。クラーク・キー、ボート・キー、ロバートソン・キーなどの、キー(Quay)と呼ばれる船着場を出発し、約40分かけてシンガポール川とマリーナ・ベイを一周します。マリーナベイサンズを始めとする高層ビル群や、コロニアル調の老舗ホテル、さらには地上からは見られないマーライオンの正面の姿などを見ることができます。なお、マリーナベイサンズでは、ワンダー・フル(Wonder full)という、レーザー光線と噴水のショーが毎晩開催されますが、このショーを船から見ることの出来る、特別なクルーズプランもあります。

マーライオン広場をパノラマモードで撮影してみました。

◇ 人間マーライオン ◇

さて、マーライオン公園を後にして、お次は本日の昼食会場である「京華小吃(ジンホア)」という、小籠包と餃子のお店に向かいます。するとデイジーさんが待たされなくて良いように、全員から「麺類はどれが良いか?」の希望を取り、店に注文の連絡を入れてくれました。
次に我らを乗せたバスは、まもなく派手な建物の並ぶ繁華街の近くにやって来ました。先ほどのリバークルーズ船の出発地、クラーク・キーです。


A day view of the Merlion, with Singapore skyline in the background (写真提供/シンガポール政府観光局 様)

デイジーさんによると、「このあたりはウイークエンドになるとネ、人間マーライオンが出るのよ~!」とのこと。人間マーライオンとは?そう、つまり・・お酒を飲みすぎて、口からマーライオンのように液状化した物を噴出する人たちのこと。でも、シンガポールでそんなことしたら、どんだけ罰金取られるのやら?



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