☆ ハイパー絶景ツアー in シンガポール ☆
SINGAPORE, OUR CITY IN A GARDEN

章 おとなの基礎英語


Merlion - Singapore Skyline in the background in the Day (写真提供/シンガポール政府観光局 様)

飲酒習慣スクリーニングテスト

「どこだろう・・・ここは?」、それはとある肌寒い日のことでした。夜中に目を覚まして部屋を出ると、もわっという熱気に包まれ、目の前に見慣れない廊下が広がっています。きのう飲み過ぎて記憶を無くし、どこかとんでもない所に転がり込んだのかなあ。思わず、お酒を飲む人の自己チェック表なんかにある『飲酒が原因で前夜の行動を思い出せなかったことが過去一年間にありますか? はい/いいえなどという項目が、頭に浮かびます。


幸い今回は単に寝ぼけていただけのようで、徐々に記憶がよみがえってきました。そう、ここは日本から南西におよそ5,000キロ離れたシンガポール共和国の中心部、マウント・エリザベス地区に建つ、ヨークホテルの6階です。プランニングツアー代表ことニョーボ河野と、ウェブを担当するわたくしことダンナ河野が、いつもお世話になっている「トラベル会」という団体の研修旅行に参加して、昨日からここに滞在していたのでした。ちなみに昨日は9時50分福岡発の、シンガポール航空SQ655便で日本を出発。同社は、ザ・ワールド・ファイブ・スター・エアラインズという、最高ランクに格付けされている航空会社です。



A Great Way To Flyシンガポール航空の謎

機内で配布される新聞は、第45代アメリカ合衆国大統領に就任したドナルド・トランプ氏の記事一色です。そういった岐路に立つ国際情勢の展望等は置いといて、一つ大きな謎があります。それはつまり、あのCAのお姉さんたちのこと。ピエール・バルマンがデザインしたという、独特の民族衣装(サロンケバヤ)をその身にまとう彼女らは、何ゆえ皆一様にあのような立派な胸をしておるのか!?もともとそういう体形なのか、パット状のものでその形態が保持されているのか・・?このような諸問題に頭を悩ませていると、間もなく入国カードを配りに来ました。入国カードには赤い字で、「シンガポール国法に基づき、麻薬密輸者は死刑に処せられます」と書いてあります。「ウチはしょっぱなからガツンとやりますけん!」という確固たる姿勢が見てとれます。


シンガポールに近づくにつれ、機は乱気流で上下に揺れ始めました。そして時々エアポケットで、一気にすとーんと急降下!こんな半泣きの時はCAさんの「大丈夫よ」、という笑顔だけが頼りです。さて、無事にチャンギ国際空港に到着したのはシンガポール時間(日本-1時間)の15時15分、日本からは約6時間のフライトでした。迎えに来た現地ランドオペレーターのサザンクロス社さんの用意してくれた大型バスに乗り、デイジーさんという女性ガイドの案内で、宿泊先であるヨークホテルへ向かいます。ホテルでは、まず旅行会社の研修らしく客室や設備などを見学し、その後再びバスに乗って夕食に出かけたのでした。


結局この日、部屋に戻ったのは午後10時前のこと。シンガポールは暑いと聞いていたのですが、ホテルの部屋は冷房が効き過ぎで寒いくらいです。そして、夜中にぶるぶる震えながらトイレに行こうとしたら、寝ぼけて廊下に出てしまい、背後で閉まった扉は当然オートロックであり、無情にも部屋から閉め出されてしまったというのが目下の状況。旅行会社の研修メンバーが、客室のドアに締め出されるなんて何たる不覚。しかも初日から体調不良で早寝をしていたニョーボ河野は、いくらドアをノックしても起きる気配がありません。


I locked myself out !

そこで仕方なくロビーでルームキーを借りようとエレベーターに乗ると、途中の階から欧米人の酔っ払い男が乗り込んできました。そいつはダンナ河野の足もとを見ながら、「ヘ~イ、一体ユーは何があったんだ?ハダシじゃないか!」と指差します。内心「えっ?ホントだ裸足だ!」と狼狽しつつ、不審者と間違われても困るので、しぶしぶ "I locked myself out !"(閉め出されたんだよ!)と正直に回答。ああ、このフレーズは先日、NHKの「おとなの基礎英語~さくらのオーストラリアひとり旅編」に出て来たやつじゃないか。旅行に慣れていない人とか、気の毒な高齢者などのために覚えたつもりが、まさか自分が使うはめになるとは・・・。ダンナ河野の答を聞いたその男は、映画に出て来るアホなアメリカ人みたいな思いっきり裏返った声で、「アーッハハハハハ!」と爆笑しながら夜の街に消えていきました。



さて、ロビーで係のお兄さんに再びこの屈辱的なフレーズで来意を告げると、部屋番号と名前を聞かれただけであっさりと予備のキーをくれました。「そんなんでキミ!セキュリティ的に大丈夫なのか?」と問いただしたくもなりますが、ならば「パスポートを見せろ」などと言われてもお手上げなのが現実。きっと着の身着のままだったので、怪しい奴には見えなかったのでしょう。セキュリティといえば、このヨークホテルも含めシンガポールの多くのホテルでは、カード式のルームキーがないと上の階に行くことができません。エレベーター内のセンサーにカードキーをかざすのですが、自分の宿泊階にしか止まらない設定にしているそうです。


というわけで、今回の旅行記は往年のフランス映画のように、いきなり回想シーンから始まるのです。何とか無事に部屋に戻ると、「少々飲みすぎたようだから反省しよう」と思いたち、福岡国際空港で買ったワイルドターキーをちびちびやりながら、昨日の事を振り返ることにしました(本当に反省してるのか?)。そういえば久々の海外旅行という開放感のあまり、朝から出発ロビーでバカ高いプラコップ入り生ビールを飲み、機内食でさらにビールとワインを飲み、夜に行った海鮮レストランではピッチャー入りのタイガービールを飲むというありさまで、とにかく一日中飲んでいたのでした。



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